「シェア 〈共有〉からビジネスを生みだす新戦略」
2011年03月31日
既にほとんどの人が気づき始めているように、消費者の行動様式が大きく変わってきています。
これまでは「買う」「所有する」こと自体がある種の満足、エクスタシーと感じることがノーマルな姿でした。
しかし人々はいまや、所有にはかつてのような価値を見いださなくなってきています。
対して、
・使う
・行動する
・自分のスタイルを意識する
・発信する
・人に提供する
・共有(シェア)する
・ゆるやかにつながる
といったキーワードが、人々の心を揺さぶるようになってきました。
これは、世界的に、ほぼ同時多発的に起こっている「大きなうねり(グランズウェル;groundswell)」といわれています。
レイチェル・ボッツマン/ルー・ロジャース著の「シェア 〈共有〉からビジネスを生みだす新戦略」(NHK出版、2010年)では、こういった人々の消費行動を「コラボ消費」と名づけ、その核心に迫りながら、新たなビジネスの可能性について論じています。
アリストテレスはかつて、「概して、持つことより使うことに、はるかに大きな豊かさがある」と言いました。
人類はある意味いったん「真逆の道」を進みましたが、ひと通りの経験を経て、まさにそこに気づこうとしているのが「今の姿」だということができます。
また、「古いものを始末するのは新しいものを買うのと同じくらい気分が良い」という人種が増えています。
「断捨離(ダンシャリ)」というコンセプトが注目されています。
それとシンクロするように
・捨てる
・手放す
・提供する
に目覚めた人々がかなりの母数を占めるようになりました。
「脱消費」社会の到来です。
こういう社会においては、モノが売れる量とスピードは格段に落ちます。
それと対比して、ニーズを「つなげて」「満たす」という「サービスのビジネスチャンス」が爆発します。
このとき、経済は縮小に向かうのではなく、「質が劇的に転換する」のです。
極めたいキーワードは;
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サービス・エンヴィー
(それを利用することがステータスになるようなサービス)
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モノよりサービス。所有より使用。
であるなら、上記消費者マインドを先取りしたサービスの開発を実行する。
これはサービス業だけが対象になるのではありません。
流通業でも製造業でも、同じ文脈でこのキーワードを捉え、自社の「サービス力」を革新させる、という視点が、明日の劇的な利益をつくります。
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