一冊のエキス

「〈子ども〉のための哲学」

2011年04月07日 一見、「商売」とは圧倒的に遠い存在に見える「哲学」というキーワードから「利益への道」が見えてくる、が今回のテーマです。


まず「哲学」の語源の話。
哲学(フィロソフィア)という語は、
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フィロス=愛
  +
ソフィア=知
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が合わさった語で、端的に言えば「知を愛する」。
つまり哲学とは;
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「知る」という行為を愛し追求し続けること
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という意味になります。


永井均著「〈子ども〉のための哲学」(講談社現代新書、1996年)では、「知らないことを知ろうとする行為」を指して「哲学をする」と表現しています。
私たち大人は、本当はわかってないことでも「一旦わかった、ということにして生きる」という行為をしていて、この行為を著者は「上げ底」と呼んでいます。

例えば、「なぜ悪いことをしてはいけないのか?」ということをいちいち考えていたのではキリがない。
で、「悪いことをしてはいけないのは当たり前だ」と片づけて、その認識の上で日常を生きている。
これを「上げ底」と呼んでいるわけです。


さて、ここから「ビジネスへの応用」に入りましょう。
自身のビジネスについての「上げ底」は何だろう?
知っているつもり、で「知らないこと」を見つけてみよう。

「上げ底」に潜む「見えていない問題」を見つけ、その問題を解決すると、ビジネスは大きく前進します。
「上げ底」を見つけるために、いくつかの切り口による「質問」が役に立ちます。


見えている部分 × 見えてない部分
  (表層)  −  (深部)
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   現象   −   本質
   結果   −   原因
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上記を土台に、why(なぜ)とwhat(何)の質問を、自分自身にしてみます。

「なぜ____は____なんだろう?(本質/why)」
「____について、適切な理解ができているんだろうか?(現象/what)」
「____を理解するには、何がわかればいいんだろう?(現象/what)」

「なぜ____の状況が起きてしまったんだろう?(原因/why)」
「____の状態になるには、何をしたらいいんだろう?(結果/what)」


「見えていない問題を発見する」ことと「見えている問題を解決する」ができれば、新たな利益が生まれる。
この極めて当たり前の法則を見逃す手はありません。
「質問」の持つ魔法の力が、ビジネスの未来を切りひらきます。

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